味噌はいつでも味方。“味噌活”でココロと体をととのえる

 慌ただしく過ぎ去る毎日の中で、皆さんはどのようにご自身の心と体の調子をととのえていますか?仕事や家事に追われ、自分のことを後回しにしてしまう日もあるかもしれません。特別なケアをしなくても、毎日の食卓で無理なくととのえられる存在があれば心強いですよね。私にとって、その一番のパートナーが「味噌󠄀」です。

 若いころの私の関心ごとといえば、おしゃれとダイエット。しかし、不摂生な生活を続けた代償は大きく、ひどい肌荒れや体調不良に悩まされることになりました。体質改善を模索する中で出会ったのが、味噌󠄀研究の第一人者・広島大学の渡邊敦光名誉教授でした。先生とのご縁をきっかけに日本の伝統食である「味噌󠄀」の素晴らしさを知り、毎日の食事に取り入れバランスの良い食事を心掛けたところ、肌荒れは次第に改善。風邪もめったにひかない健康な体を取り戻すことができました。

 味噌󠄀の魅力を多くの方に伝えたいと、2011年に普及活動をスタート。以来、全国各地、時には海外まで足を延ばし、イベント等を通して味噌󠄀の魅力を発信してきました。また、全国の味噌󠄀メーカーさんを訪ねたり、東京農業大学醸造科学科に聴講生として通ったりと、まさに味噌󠄀一色の日々を送ってきました。

  • 「大阪・関西万博(大阪ヘルスケアパビリオン・デモキッチン)」イベントにて 「大阪・関西万博(大阪ヘルスケアパビリオン・デモキッチン)」イベントにて
  • 「NPO法人農産物加工協会」にて講演 「NPO法人農産物加工協会」にて講演
味噌󠄀は、身近なスーパーフード

 「なぜ、そこまで味噌󠄀に魅せられるのか」とよく尋ねられます。その答えは、味噌󠄀が私たちの心身を「ととのえる」最高の力を秘めていると実感しているからです。「味噌󠄀は医者いらず」ということわざの通り、味噌󠄀は古くから日本人の健康を支えてきました。

 味噌󠄀の主原料である大豆は、「畑の肉」と呼ばれるほど植物性タンパク質を豊富に含んでいます。さらに大豆が味噌󠄀になることで、元の原料にはない(または少量しかない)アミノ酸やビタミン類が生成されます。単一の食品でこれほど豊かな栄養素が含まれるものは珍しく、※1具だくさんの味噌󠄀汁にすれば、野菜や海藻、豆腐などの栄養素も一緒に摂ることができます。
 また、イソフラボンなどが含まれるほか、味噌󠄀になる過程でできる褐色の物質「メラノイジン」には、抗酸化作用があることが知られています。さらに、農林水産省食品総合研究所の研究によると、味噌󠄀に含まれる「遊離リノール酸」にはメラニンの合成を抑える働きがあり、アルブチンに匹敵するメラニン合成抑制作用が示されました。※2

 大豆・米・塩(米味噌󠄀の場合)というシンプルな原材料から、心と体を満たす万能食を作り出した先人の知恵には感服するばかりです。手軽に栄養を補えるだけでなく、何よりおいしい。味噌󠄀汁をいただくと、体にすっとしみわたり、心まで解きほぐしてくれます。

日本人の健康を支えてきた味噌󠄀 日本人の健康を支えてきた味噌󠄀
作って楽しい、飲んでほっとする「みそまる」

 忙しい朝や疲れて帰宅した夜、「温かいスープが飲みたいけれど、鍋を出して火を使うのは面倒……」というときに大活躍するのが、「みそまる」です。「みそまる」は、味噌󠄀にだし粉末と具材を混ぜて丸めた自家製味噌󠄀汁の素。
 すき間時間に作って冷凍庫にストックしておけば、いつでもお湯を注ぐだけでお味噌󠄀汁が完成。見た目も可愛らしく、お子様と一緒に作るのもおすすめです。大豆・米・塩(米味噌󠄀の場合)だけを使った無添加の味噌󠄀やこだわりの具材など、自分で食材を選べる安心感も魅力です。

みそまる みそまるの材料

材料(約10コ分)

  • 味噌󠄀『こだわってます』  160~170g
  • かつお節粉末 大さじ2
  • お好みの乾燥具材※
    (わかめ、ねぎ、油揚げ、ゆず等)
    適量
  • お好みのトッピング
    (お麩、ごま、あおさ等)
    適宜

作り方

  1. 味噌󠄀にかつお節粉末を混ぜ合わせます。
  2. 具材を混ぜ合わせます。
  3. 1杯分を丸めます。
  4. お好みでトッピングをし、ラップに包みます。

※お湯を注ぐだけで食べられるものや、そのまま食べられるものであれば使用可能です。

ポイント

冷凍庫で約1か月保存可能です(生食材を使用する場合は、早めに食べ切ってください)。
食べる際は、沸騰したアツアツの熱湯(160ml程度)を注ぎ、よく溶かします。

素材を引き立てるごちそう“そのまま味噌󠄀”

 お味噌󠄀汁をはじめ炒め物や煮物、味噌󠄀漬けなど、様々な料理に活用される味噌󠄀ですが、その魅力をダイレクトに堪能するなら“そのまま”がおすすめです。カドのとれた塩味、芳醇なうま味、ほのかな甘みなど、味噌󠄀は豊かな風味を備えています。味噌󠄀そのものに完成された美味しさがあるからこそ、凝った味付けをしなくてもそのままで十分においしいのです。

 きゅうりや大根などの生野菜、ほくほくの温野菜につけるだけで素材の甘味が引き立ち、野菜がどんどん進みます。炊きたてのおにぎりに薄く塗れば、お米の甘味と味噌󠄀のコクが重なり合い至福の味わいに。
 料理を作る余裕がない日や外食が続いた日も、手軽に体をリセット。“そのまま味噌󠄀”は、忙しい現代人におすすめしたい一品です。

  • 生野菜につけて 生野菜につけて
  • 炊きたてごはんのおにぎりに塗って 炊きたてごはんのおにぎりに塗って
味噌󠄀はいつでも味方

 「味噌󠄀のある暮らし」は、決して特別なことでも手間のかかることでもありません。いつでも手軽に手に入り、季節を問わず私たちの食卓を支えてくれる頼もしい存在です。調理の際、塩の代わりに味噌󠄀を使えば、料理の味が調うだけでなく味噌󠄀の栄養も摂れて一石二鳥。
 さらに「味噌󠄀活」を楽しむなら、普段使いの王道味噌󠄀に加えて、少し個性のある味噌󠄀をもう一つ常備しておくのがおすすめです。その日の気分で選べる楽しさが加わると、日々の食卓がぐっと豊かになります。
 毎日食べても不思議と飽きがこないのは、長い時間をかけて日本人の体と心に馴染んできたからこそ。皆さんの毎日が、味噌󠄀の豊かな風味と健やかな力でいっそう味わい深く、心地よいものとなりますように。

参考文献:
※1 『みそを知る』みそ健康づくり委員会、2011年(第三版、中央味噌研究所監修)
※2 『みそサイエンス最前線』みそ健康づくり委員会、2012年(改訂版)

藤本 智子(ふじもと ともこ)

筆者プロフィール

みそ伝道師藤本 智子(ふじもと ともこ)

1985年生まれ、横浜市出身。株式会社ミソド代表取締役、WEBメディア「ジャパン味噌󠄀プレス」編集長、みそソムリエ。アパレル販売員等を経て、2011年味噌󠄀の普及活動を開始。みそまる考案。ミラノ万博や伊勢志摩サミット、大阪・関西万博(大阪ヘルスケアパビリオン・デモキッチン)等イベントやメディア出演を通し、味噌󠄀の魅力を伝えている。著書に『みそまる』(宝島社)、『手軽に作れて、キレイに効く! みそまる』(主婦と生活社)等がある。味噌󠄀の素晴らしさを国内外へ伝えるため、日々奮闘中。

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