ビタミンカラーの野菜で夏を乗り切る②
赤味噌のゼリーをのせた「赤パプリカのポタージュ」
「猛暑」「酷暑」といわれるようになって久しい日本の夏。夏バテで食欲不振に陥る人も多いのではないでしょうか?今回のレシピは、パプリカの鮮やかな赤が目にも美味しい赤味噌のゼリーを使った冷製スープ。管理栄養士であり調理指導師協会会長を務める堀知佐子先生にご紹介いただきました。
甘くミルキーなスープと赤味噌のゼリーで見た目と味にめりはりを
ピーマンよりも肉厚で、ビタミンA、C、E を多く含み、熱に対する耐性が強いのが特徴のパプリカ。
ポタージュでは皮が黒くなるまで焼き、皮をむいて使います。
「甘みを出したいポタージュの場合はゆっくりと加熱するのが適しています。
丸ごと加熱すれば、中に染み出した野菜自体の水分も無駄にせず料理に使え、栄養やうまみの損失もありません」
ポタージュとゼリーのビジュアルを美しく引き立たせるのに一役買うのが豆乳です。
「赤いポタージュと琥珀色のゼリーという同じトーンの色味に豆乳の白を加えることで、料理にコントラストがつきます。
また、パプリカや豆乳の甘みとゼリーの塩気とのギャップも楽しいお料理です」
こちらのスープは、冷製、温製のどちらで食べてもよいという堀先生。
「季節にもよりますが、私のおすすめは冷製です。ポタージュは、野菜本来の味わいが引き立ち、ゼリーの食感もしっかりと感じることができます」
一方、温製にするとパプリカならではの甘みが立ってくるとのこと。ただ、加熱によって豆乳が分離しやすくなるため注意が必要です。
ぐつぐつと煮込むのではなく、温まる程度にとどめましょう。
味噌のゼリーはアレンジ自在
懐石料理では、夏はさっぱりとした赤味噌が、冬はこくのある白味噌が使われます。 今回のお料理で使った味噌のゼリーは、赤めの味噌ならではの美しく澄んだ琥珀色が涼しげで、ほどよい塩気も食欲を失いがちな夏にぴったり。 冷蔵庫に常備しておけば、崩してドレッシングやソースのように使ったり、一口大の大きさでスープやサラダの具材にしたりと、 アレンジもきき、どのような食材にも合わせやすい一品です。
パプリカの甘みを、加熱で存分に引き出して
このお料理の最大のポイントは、パプリカの野菜らしい自然な甘み。ゆっくりと時間をかけて加熱しましょう。 温製で食べる場合は、ゼリーがすぐに溶けてしまうので、食べる直前に盛り付けましょう。 豆乳の代わりに牛乳を使うと、温めても分離しにくくなります。
【レシピ】赤パプリカのポタージュ
材料 2人分
- 赤パプリカ 1個
- 玉ねぎ 1/2個
- ローリエ 2枚
- 水 200cc
- 豆乳 50cc
- 味噌のゼリー 適量
- パセリ 少々
作り方
- 赤パプリカは焼き網で皮を真っ黒になるまで焼き、水に落として皮をむく。
- ①の軸と種を取り、細かく刻む
- 鍋にスライスした玉ねぎ、ローリエ、水を入れて火にかけ水分がほぼなくなったらローリエを取り除いて粗熱を取る
- ミキサーに②と③を入れてよく撹拌する
- 器に④を盛り付け、豆乳と味噌のゼリーをあしらい、刻んだパセリを振る
【レシピ】味噌のゼリー
作りやすい量
- こだわってます 75g
- だし汁 500cc
- 板ゼラチン 12g
作り方
- 鍋にだし汁と味噌を入れて火にかける。温まったらキッチンペーパーなどで濾し、ふやかしたゼラチンを入れてよく溶かす
- ゼラチンが溶けたら、再度濾して密閉容器などに入れて冷やし固める
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