サフランの鮮やかな黄色と白粒味噌のやさしく美しい色合い
タラの和風ブイヤベース
師走の声が聞かれる季節となりました。例年であれば、クリスマスや忘年会などの行事で外食の機会が増える時季ですが、 新型コロナウイルスの感染拡大により、宴会や会食を控える方も多いのでは。このような時だからこそ、 自宅の食卓を少し豪華にしてはいかがでしょうか?味噌の豊かな風味は、洋風のお料理とも相性抜群です。 今回は、タラを使ったメニューを管理栄養士であり調理指導師協会会長を務める堀知佐子先生にご紹介いただきました。
冬に旬を迎えるタラは栄養素が豊富
冬の味覚の代表の一つともいえる、タラ。スーパーでも手に入りやすく、低脂肪で高たんぱく、さらに安価と、体にもお財布にもやさしい食材です。 「タラは、コラーゲンを比較的多く含む魚です。特に旬を迎えた冬のタラは、ビタミンB12のほか、 五大栄養素の一つであるミネラルの一種『セレン』や『ヨウ素』も豊富。産地で水揚げ後すぐの新鮮なものを生食できることもありますが、 鮮度が落ちるのが早い魚なので、基本的には火を通して食べます。 多く出回る白子は生食が可能ですが、水分が多いので、焼いたり蒸したりした方がおいしくいただけます」
良い『だし』を吸わせて淡白な味わいのタラにも食べ応えを
堀先生のレシピでは、さっぱりとした味わいのタラに、貝類やエビを加えることで、複雑な味わいを実現。 「貝やエビから良い『だし』が取れることは皆さんもご存じでしょう。 それらのうまみをタラに吸わせることで、淡白な味わいのタラにも食べ応えを感じることができます。 また、うまみが溶け込んだスープは野菜の味も引き立ててくれます。あまり知られていないかもしれませんが、 冬は根菜がおいしい季節で、にんじんやかぶも本来は冬野菜。 玉ねぎによって甘みが足されたスープは、体を温めてくれる冬のごちそうです」
サフランの鮮やかな黄色と白粒味噌のやさしく美しい色合い
さらに、スープをおいしく仕上げる役割を果たすのが、「銀座豉特選 禅」。 12割麹と米麹をふんだんに使い、短期発酵そして長期冷温熟成でつくられているこの味噌は、うまみを確保しながらもさらりとした甘みが特長です。 「魚介のうまみ成分であるコハク酸とイノシン酸に味噌のグルタミン酸が加わり、うまみの相乗効果によって、よりおいしさを感じられます。 比較的、色が淡く、塩味が控えめな『禅』は、サフランの鮮やかな黄色を邪魔せず、見た目にも美しいスープにしてくれます」 番紅花(ばんこうか)といわれ、婦人病を和らげる生薬とされるサフランには、体を温める効果や華やかな香りがあるので、 おもてなし料理におすすめだという堀先生。年末の食卓に、ぜひトライしたい一品です。
銀座豉特選 禅
さまざまな冬野菜を使ってアレンジも可能
基本的に冬野菜であればどの野菜でも相性がよいので、お好みの野菜を使って自分の味を見つけるのも楽しいでしょう。 根菜類を使う場合は、煮崩れないよう軽く下ゆでを。魚介類は硬くならないよう、火が通ったらすぐに取り出してください。
【レシピ】タラの和風ブイヤベース
材料 2人分
- タラ 2切れ(160g)
- ハマグリ 2個
- ムール貝 2個
- 有頭エビ 2尾
- じゃがいも 小1/2個
- にんじん 1/4本
- 玉ねぎ 1個
- かぶ 1/2個
- 水 600cc
- サフラン 少々
- 味噌(禅) 15g
- 刻みパセリ 少々
作り方
- タラは熱湯をかけて霜ふりをし、水気をよく切っておく
- じゃがいも、にんじん、かぶはよく洗い、玉ねぎは皮をむく。それぞれを2等分に切り、水(分量外)から、串が通るまでゆでておく
- 鍋にタラ、ハマグリ、ムール貝、有頭エビ、水、サフランを入れて火にかけ、貝の口が開いたら火を止め、具材を取り出す
- 3に野菜類を戻し、火にかける。沸騰したら魚介類を戻し、味噌(禅)を溶き入れる。再度沸騰したら火を止めて、器に盛り付け、刻んだパセリを振る
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